TIFF TOKYO INTERNATIONAL FILM FESTIVAL 第25回東京国際映画祭 2012.10.20-28 www.tiff-jp.net

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2012/10/27

10/26(金) コンペティション部門 『フラッシュバックメモリーズ 3D』 記者会見のご報告

フラッシュバックメモリーズ 3D

コンペティション 『フラッシュバックメモリーズ 3D』 記者会見のご報告 日時・場所: 10/26(金) 16:30~ @TIFF movie café 登壇者: 松江哲明(監督)、GOMA(ディジュリドゥアーティスト)、高根順次(プロデューサー) フラッシュバックメモリーズ 3D
©2012 TIFF
  松江哲明(監督): 最初の上映会でGOMAさんに初めて完成品を見ていただき、2回目の上映でいつも僕の映画を見てくださっている映画批評家のみなさんから感想を聞き、そして今回の上映が終わり、この東京国際映画祭で作品が完成したという気持ちです。 フラッシュバックメモリーズ 3D
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  GOMA(ディジュリドゥアーティスト): ただただ感謝の気持ちしか出てこないです。事故にあって俺の人生終わったな、ってずっと泣いていた自分を、今日映画を見ていて思い出しました。事故をすごく恨んでいました。でも事故から3年たった今、こうして新しい仲間もでき、絵を描き始めた。事故がなければこの仲間の輪はできていないんですよね。今日は映画を見ていて、ほんまに諦めなくてよかったな、って。事故からの3年間、今日まで自分がどうやって生きてきたかよくわからないんですけど、生き続けてきたから今日ここに座れている自分がいるということに感動しています。   高根順次(プロデューサー): 私は普段は音楽チャンネルのスペースシャワーTVで番組を作っているプロデューサーで、映画を作ったのは初めてです。最初はスペースシャワーのドキュメンタリーとしてテレビで放送しようと松江さんにお声掛けしたのですが、3Dでやりたいということで、正直どうなることかと思いました。ゼロから3Dを作る方法を研究して、この場にたどりつき、みんなに見ていただくことができたことが感慨深く、本当に完成してよかったと心の底から思っています。 フラッシュバックメモリーズ 3D
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  Q:この作品に監督とGOMAさんの信頼関係は欠かせないと思いますが、2人の心が通じ合うのに至るエピソードがあれば教えて下さい。   監督: 映画を作っている最中の方が大きいと思います。僕とGOMAさんの出会いですが、作品でも描かれている震災後に行われたお披露目ライブを僕が見て、その時はご挨拶もせず興奮したまま家に帰りました。その後GOMAさんにお会いして映画を作りたい、3Dで撮りたいということを伝えたのですが、GOMAさんの方が僕を信頼してくださってできた映画だと思います。   GOMA : 事故の後、ほとんど人にも会っていませんでした。脳の心配があって、外出すれば迷子になるし、会ったとしても次に会ったときに挨拶ができるのかとか色々心配で…でも監督に会うといつもこのホットな笑顔に癒されるんですよ。それで話をしていくうち、監督のことを思い浮かべると笑顔がでてくるんですね。それが自分の心を解きほぐしていって、どんどん心が開けるようになって人に会えるようになっていきました。日記を自分の記憶代わりに書いていたんですけど、毎日書いているのですごい量を書いているんです。その中から監督が選びだす言葉のキーワードが自分にも響く部分がすごくあって、そういうお互いの感性的な部分でもどんどん信用できるようになっていって、映画が完成したという感じです。 フラッシュバックメモリーズ 3D
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  Q:今までも東京国際映画祭に参加されてきた中で、作品がコンペ部門に選出されたのは初めてですが、ご感想をお聞かせ下さい。   監督: これまで「日本映画・ある視点」部門で『ライブテープ』と『トーキョードリフター』を上映していただいた流れの上での、今まで映画を見て下さった映画祭スタッフの評価あっての今回の『フラッシュバックメモリーズ3D』の選出と考えています。基本的にドキュメンタリーはコンペに入れないというのが東京国際映画祭のルールなんですが、ドキュメンタリーは映画を作るための手法と僕は普段から考えているので、この作品が映画として評価されたかったのはすごく嬉しかったです。映画完成の場となった東京国際映画祭での2回の上映でお客さんと作ったライブ感とでもいうのか、すごく大切なものをすでにもらったと思っています。   Q:この映画を作る上で込めた特別な思いやメッセージを教えて下さい。   監督: 本作は震災の後に作ったというのが僕自身は大きいです。色々な場で未来だとか絆という言葉が語られましたが、漠然と未来を見るのではなく、過去があっての今をちゃんと見ることの強さいうものをGOMAさんと映画を作りながら自分が気づきました。見る人にそれを伝えようとしたのですが、作品中では直接言葉で表現しているわけではなく、GOMAさんの日記の文脈や音のリズムや編集で伝わるように作っています。とにかく見て体感していただくしかないという映画を目指しました。   GOMA : 人生誰にいつ何が起こるかわからないもので、3年前まで自分が事故にあってこういうことになるなんて思ってもいなかったと思うんです。けど、生きてたら笑えるようになった。失ったものもたくさんありますけど、そのかわりに新しく出会った仲間や繋がったもの、行けた場所がたくさんあります。この映画は世界中どこに行っても人間でさえあれば伝わるテーマだと思っています。ハプニングが起こった時にこの映画を見てもらって、俺も一緒に頑張ろうと思っていただければ僕は本望ですしすごく嬉しいです。   フラッシュバックメモリーズ 3D
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  フラッシュバックメモリーズ 3D
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