TIFF TOKYO INTERNATIONAL FILM FESTIVAL 第25回東京国際映画祭 2012.10.20-28 www.tiff-jp.net

ニュース・お知らせ

2012/12/14

12/15(土)公開!「欲しかった“本気の笑顔”が撮れました」―10/21(日)特別招待作品『グッモーエビアン!』:舞台挨拶

グッモーエビアン!

10/21(日)、『グッモーエビアン!』の上映前に舞台挨拶が行われ、山本 透監督が登壇、キャスティング、撮影中の貴重なエピソードを披露しました。 グッモーエビアン!
©2012 TIFF
  山本 透監督:本日はありがとうございます。スペシャルサプライズゲストなどおらず、自分一人です(笑)。ちょっと緊張しております。お手柔らかにお願いいたします!   Q:キャスティングについて   山本 透監督:大泉さんが扮する役柄は「ヤグ」という役名なのですが、特技が物々交換という変な男で、奔放で明るい役なのですね。大泉さんが持っている明るさが何としても欲しかったというのが、大泉さんをキャスティングした理由です。 麻生さんは「アキ」という母親役なのですが、一人で奔放な自由人を支えているすごく力強い女性の役です。麻生久美子さんがこれまで演じた役柄は清楚で真面目な役が多いんですが、このアキという役はパンキッシュなぶっ飛んだお母さんで、普段と違う麻生さんが見れるという、新しい意味でハマリ役になるんじゃないかなと思って、麻生さんにお話ししました。 「ハツキ」役は、中学生を何人かオーディションした中で、すごく芯の強い、見た目のすごい美少女感とはちょっと違う古風な面を持っていた、三吉彩花さんがハツキにぴったりだなと思って彼女に決めました。   Q:ご自身がバンドを組んでいた監督は、出演者が演奏しているバンドシーンに、かなり力を入れたそうですね?   山本 透監督:自分自身のバンド活動はアマチュアの学生バンドでしたが、意外と日本のバンドが出る映画って、演奏の時にアイコンタクトするとか、ちょっとした動きをそんなにやってないなと、いつも見ていて思っていました。ですので撮影の際はすごく細かく細かく、注文をつけて、大泉さん、麻生さんには一所懸命練習してもらいました。コーラスのタイミングではどういう風に動くのかとか何度も練習を積み重ねて、撮影に挑みました。   Q:監督が編集したパンクロック等の音楽ビデオを、役作りの参考に大泉さんに見せたそうですが、その内容はどんなものでしたか?   山本 透監督:いわゆるセックス・ピストルズとかクラッシュとかロンドンのパンクルーツみたいなバンドの映像から、日本のブルーハーツやブランキー・ジェット・シティ、最近だと黒猫チェルシーといった、最近のバンドまで、たくさん見ていただきました。特に大泉さんはボーカル役だったので、マイクスタンドの持ち方、ジャンプの仕方とかを見せましたが驚いてましたね(笑)。こんなことするんだ、こんなに飛ぶんだ、こんなにがなるんだ、って。最初に(大泉さんから)「僕のノドはガラスで出来ているので、こんな歌い方をしたらきっとノドが潰れます」って(笑)言われたんですけど、がんばってくれました。   Q:大泉さんは体も絞って役作りをされたそうですね?   山本 透監督:すごい細身のパンツをはいて欲しいと衣装合わせの時にお願いしたので、とにかくがんばって痩せますと、撮影時にはすごく絞ってきてくれました。でもライブのシーンは撮影の結構後半で、撮影の最初にカレーライスを食べるシーンがいっぱいあったので、「元に戻っちゃった」と言われたりしました(笑) グッモーエビアン!
©2012 TIFF
  Q:麻生久美子さんはギターを随分練習されたそうですね   山本 透監督:麻生さんはギターを持ったことも、演奏したこともなくて、しかも大泉さんと同じでロックを聴いたことがないとおっしゃっていました。そんな中でも僕にはこだわりがあって、真っ黒い、GRETSCH(グレッチ)というメーカーのギターを振り回す麻生さんがどうしても見たかったのです。女性には相当扱いづらいかなり重いギターですし、しかもパンクロックってギターをすごく低く構えるんですよ、それは初心者には難しいことなのですが、その高さも絶対に上げず、低く構えて振り回してくれというオーダーをしましたが、一所懸命に応えてくれました。   Q:主演の3人の仲の良さが伝わってきました   山本 透監督:事前に本読みやリハーサルを積み重ねて挑んだんですけど、撮影を始めた頃は、固さがあったというか、なかなか親子になってこないで、すごく時間がかかってしまいました。けれども、やればやるほど、彼らは普通に親子になっていったんですよね。僕の演出で導いたというより、彼らが自然になっていきました。いつも同じアパートで撮影をしていたんですけれども、最後の方になってくると“おじゃまします”っていう感じで、僕ら撮影隊が、この家族の家におじゃましているような気分なるぐらい、本物の家族になっていました。   Q:大泉さんは、監督から麻生さんと三吉さんをとにかく笑わせてくれとキャメラをまわされたシーンがあって大変だったんだと語っていましたが、どのシーンですか?   山本 透監督:最後のエンドロールに出てくる部分なのですが、芝居で“爆笑してください”って言っても、やっぱり芝居の域を出ないのです。素の、本気で笑っている顔が撮りたくて、麻生さんと三吉彩花ちゃんには何をするのか伝えない状態の所に、大泉さんに登場してもらって、何でもいいからとにかく笑わす、お互いに何をやるかはわからない状況で、とりあえずキャメラだけまわして本番ということをやりました。 おかげでその欲しかった笑顔が撮れました。 とある方のモノマネを大泉さんがしているのですが、ファンの方は見ればわかると思うので言いませんが、いきなりそれをやり始めたので、二人ともものすごい顔で笑っています。   グッモーエビアン!
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