TIFF TOKYO INTERNATIONAL FILM FESTIVAL 第25回東京国際映画祭 2012.10.20-28 www.tiff-jp.net

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2012/10/24

Vol.3 『南の島の大統領――沈みゆくモルディヴ』感想文

まつゆう*

まつゆう*の”東京国際映画祭”ビギナーズダイアリー   まつゆう*   Vol.3 『南の島の大統領――沈みゆくモルディヴ』感想文   映画祭がはじまって、はじめての映画鑑賞! 「natural TIFF」部門から1本。   今年の「natural TIFF」部門は、従来のテーマの主軸である「自然との共存」に加えて、環境問題の過酷な現実にも焦点を当ているそうです。私が「natural TIFF」部門から選ばせていただいたのは、『南の島の大統領――沈みゆくモルディヴ』です。 /guide/screen/detail.html?id=169 ↑作品詳細、予告編などはこちらから。   モルディヴといえば、とても美しい海やビーチがある豪華なリゾート地。いつかは行ってみたい憧れの地のひとつです。しかし、平均海抜1.5メートルといわれ、このままでは「島が沈んでしまう。」という問題を抱えています。そこまでは、私も知っていたお話。きっとみなさんも知っているお話。   この映画は、まずモルディヴの歴史からはじまります。 過去30年程の長きに渡り過酷な独裁政権が続いていました。そこに民主主義をもたらしたのが、このドキュメンタリー映画の主人公・ナシード大統領です。教育や改革など、しなくてはならない課題がたくさんある中、彼が大統領に就任しての緊急課題は『国の水没危機』を食い止めることでした。このままでは「モルディヴは沈んでなくなってしまう!」この問題を世界に強く訴えはじめます…。   私は、ドキュメンタリーが好きです。でもやっぱりテレビで見ることがダントツ多い。映画館へ行くなら、娯楽大作や可愛い映画を選んでしまうからです。   映画は、凄く美しいモルディヴの海の中の映像からはじまり(あまりにも美しいのでうっとり)、知らなかったこの国の暗い過去を知り(あまりにもひどいのでショック)、ナシード大統領の情熱を知る。最後まで見終えると「これは本当にノン・フィクション?!」と思うようなドラマティックな展開。レディオ・ヘッドの音楽もマッチしていて、ずっと目を大きく開けて見入ってしまいました。 なんだか、テレビで見るドキュメンタリーとは違って本当のお話なんだけれど、ノン・フィクション映画として作られているからかスクリーンを通して見ると「心の奥にもっと強くグイッと差し込んで入ってくる」気がしました。カメラもそんな近くに入れるの?ってくらい凄く大統領の近くにピッタリくっついているので、1人の人間としてすごく近くに感じることができたし。何より終わり方が衝撃的で、是非みなさんにも見ていただきたいと思いました。まさに「事実は小説よりも奇なり」とはこのことです。   まつゆう*   映画終了後には、TIFF応援団として参加している俳優・斎藤 工さんと東京国際映画祭プログラミング・ディレクター矢田部吉彦さんのトークショーがありました。映画の知識に長け、大人な斎藤さんのお話はとても面白かったので是非アーカイブをご覧下さいね。 ・トークショーの記事はこちら   まつゆう*   おふたりもトークショーで、そのようなことをおっしゃっていましたが『ドキュメンタリーであっても、そのままストレートに受け取らずに自分で映画を噛み砕いて消化すること』も必要だと思いました。   それもわかっているけど、1人でも多くの方にこの作品を知ってもらって『あと数年で沈んじゃうから、今のうちに行かなくちゃ。』って思うより、行きたい時にいつでも綺麗な自然を魅せてくれるモルディヴがこの地球上にあり続けてくれることを願いたいです。   実は上映ギリギリまで配給が決まっていなかったそうですが、若い男性の方が配給権を購入し『配給先が、決定!』みなさんも鑑賞することが出来るとおもいます。こういう、サプライズが起こるのも映画祭なんですね〜!素敵な瞬間を共有できたことがとても嬉しかったです。   『南の島の大統領――沈みゆくモルディヴ』は映画祭期間中にもう一回、10月26日(金)17:10〜より上映。ぜひ、お時間がある方は見て欲しい作品です。     ■まつゆう* アーティスト / モデル / ブロガー / コラムニスト / プランナー 1998年より独自目線で「かわいい」をテーマにファション・ビューティ・カルチャーなどの情報発信を始め、ブログ・SNS・ストリーム中継などで活躍するデジタル時代のアーティスト。2008年には米Wired.comが「日本のセレブブロガー」の1人として紹介。Glam.comでブログが英訳・韓国語訳されている。Ustream映画番組『生シネ』(2010年~)でメインMCをつとめるなど、映画にインスパイアされたファッションやヘアメイク、雑貨についてのコラム執筆も多数手がける。著書に『iPhoneキレイ撮りカメラ入門』(共著:小学館)ほか   Official site : matsu-you.com Twitter : twitter.com/matsuyou   Vol.2はコチラ Vol.1はコチラ
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